今宵は、森に
やわらかい風が通っています。
宵星の森には、
吹く風も さまざまなかたちがあります。
いつも、同じではありません。
頬を さらりと撫でていく風もあれば、
全身で受け止めるほどの、
確かな気配をまとった風もあります。
宵星の森への扉は、
いつでも そっと開かれています。
扉をひらいた瞬間、
頬をかすめる風の動きを、
少しだけ感じてみませんか。
風が通り抜けたあと、
森には 静かな余白が生まれます。
葉の揺れは おさまり、
音は、やわらかく遠のいていきます。
そして、
足もとに広がる土の感触に
ふと 気づくのです。
湿り気を含んだ土は、
今日という一日を
静かに受けとめています。
楽しかった時間も、
何も起こらなかった穏やかな時間も、
そのすべてが そこに在るまま、
宵星の森は、
今宵も 静かに 呼吸しています。
宵星
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